【東京五輪レスリング完全ガイド】出場選手・見どころ・ルール・会場・日程まで完全網羅!

【東京五輪レスリング完全ガイド】出場選手・見どころ・ルール・会場・日程まで完全網羅!

日本のお家芸の一つ「レスリング」。「吉田沙保里」「伊調馨」など正解選手権で・オリンピックを連破しまくった選手が有名ですね。

何の道具も持たず、お互いの体でぶつかりあう原始的な競技ですが、それゆえに積み重ねてきた練習の成果が勝敗にくっきりと表れてくるのもレスリングの魅力の一つ。

東京オリンピックでは、出場選手全員がメダル候補!

このページでは、オリンピック競技のレスリングルール・会場・競技日程・注目選手・見どころを紹介します。

 

目次

東京五輪 -レスリング試合会場-幕張メッセ

幕張メッセ

競技会場:幕張メッセ

幕張メッセは、千葉県千葉市美浜区の幕張新都心に位置している、日本最大級のコンベンションセンター(会議場・複合施設)です。

 

▼幕張メッセの詳しい情報はこちら▼

幕張メッセの座席・キャパ・アクセス・オリンピック情報 幕張メッセの座席・キャパ・アクセス・オリンピック情報

 

〒261-8550 千葉県千葉市美浜区中瀬2丁目1

東京五輪-レスリングの試合日程

東京五輪レスリング試合日程 競技種目
8月2日(日) 11:00 – 13:00 男子グレコローマンスタイル60kg級1回戦
女子フリースタイル76kg級1回戦
男子グレコローマンスタイル130kg級1回戦
男子グレコローマンスタイル60kg級2回戦
女子フリースタイル76kg級2回戦
男子グレコローマンスタイル130kg級2回戦
8月2日(日) 18:15 – 19:15 男子グレコローマンスタイル60kg級敗者復活戦
女子フリースタイル76kg級敗者復活戦
男子グレコローマンスタイル130kg級敗者復活戦
男子グレコローマンスタイル77kg級1回戦
女子フリースタイル68kg級1回戦
男子グレコローマンスタイル97kg級1回戦
男子グレコローマンスタイル77kg級2回戦
女子フリースタイル68kg級2回戦
男子グレコローマンスタイル97kg級2回戦
8月3日(月) 18:15 – 22:00 男子グレコローマンスタイル77kg級準決勝
男子グレコローマンスタイル97kg級準決勝
女子フリースタイル68kg級準決勝
男子グレコローマンスタイル60kg級3位決定戦
男子グレコローマンスタイル60kg級決勝
男子グレコローマンスタイル130kg級3位決定戦
男子グレコローマンスタイル130kg級決勝
男子グレコローマンスタイル60kg級表彰式
女子フリースタイル76kg級3位決定戦
女子フリースタイル76kg級決勝
男子グレコローマンスタイル130kg級表彰式
女子フリースタイル76kg級表彰式
8月4日(火) 11:00 – 13:30 男子グレコローマンスタイル77kg級敗者復活戦
女子フリースタイル68kg級敗者復活戦
男子グレコローマンスタイル97kg級敗者復活戦
男子グレコローマンスタイル67kg級1回戦
女子フリースタイル62kg級1回戦
男子グレコローマンスタイル87kg級1回戦
男子グレコローマンスタイル67kg級2回戦
女子フリースタイル62kg級2回戦
男子グレコローマンスタイル87kg級2回戦
8月4日(火) 18:15 – 22:00 男子グレコローマンスタイル67kg級準決勝
男子グレコローマンスタイル87kg級準決勝
女子フリースタイル62kg級準決勝
男子グレコローマンスタイル77kg級3位決定戦
男子グレコローマンスタイル77kg級決勝
男子グレコローマンスタイル97kg級3位決定戦
男子グレコローマンスタイル97kg級決勝
男子グレコローマンスタイル77kg級表彰式
女子フリースタイル68kg級3位決定戦
女子フリースタイル68kg級決勝
男子グレコローマンスタイル97kg級表彰式
女子フリースタイル68kg級表彰式
8月5日(水) 11:00 – 13:30 男子グレコローマンスタイル67kg級敗者復活戦
女子フリースタイル62kg級敗者復活戦
男子グレコローマンスタイル87kg級敗者復活戦
男子フリースタイル57kg級1回戦
女子フリースタイル57kg級1回戦
男子フリースタイル86kg級1回戦
男子フリースタイル57kg級2回戦
女子フリースタイル57kg級2回戦
男子フリースタイル86kg級2回戦
8月5日(水) 18:15 – 22:00 男子フリースタイル57kg級準決勝
男子フリースタイル86kg級準決勝
女子フリースタイル57kg級準決勝
男子グレコローマンスタイル67kg級3位決定戦
男子グレコローマンスタイル67kg級決勝
男子グレコローマンスタイル87kg級3位決定戦
男子グレコローマンスタイル87kg級決勝
男子グレコローマンスタイル67kg級表彰式
女子フリースタイル62kg級3位決定戦
女子フリースタイル62kg級決勝
男子グレコローマンスタイル87kg級表彰式
女子フリースタイル62kg級表彰式
8月6日(木) 11:00 – 13:30 男子フリースタイル57kg級敗者復活戦
女子フリースタイル57kg級敗者復活戦
男子フリースタイル86kg級敗者復活戦
男子フリースタイル74kg級1回戦
女子フリースタイル53kg級1回戦
男子フリースタイル125kg級1回戦
男子フリースタイル74kg級2回戦
女子フリースタイル53kg級2回戦
男子フリースタイル125kg級2回戦
8月6日(木) 18:15 – 22:00 男子フリースタイル74kg級準決勝
男子フリースタイル125kg級準決勝
女子フリースタイル53kg級準決勝
男子フリースタイル57kg級3位決定戦
男子フリースタイル57kg級決勝
男子フリースタイル86kg級3位決定戦
男子フリースタイル86kg級決勝
男子フリースタイル57kg級表彰式
女子フリースタイル57kg級3位決定戦
女子フリースタイル57kg級決勝
男子フリースタイル86kg級表彰式
女子フリースタイル57kg級表彰式
8月7日(金) 11:00 – 13:30 男子フリースタイル74kg級敗者復活戦
女子フリースタイル53kg級敗者復活戦
男子フリースタイル125kg級敗者復活戦
男子フリースタイル65kg級1回戦
女子フリースタイル50kg級1回戦
男子フリースタイル97kg級1回戦
男子フリースタイル65kg級2回戦
女子フリースタイル50kg級2回戦
男子フリースタイル97kg級2回戦
8月7日(金) 18:15 – 22:00 男子フリースタイル65kg級準決勝
男子フリースタイル97kg級準決勝
女子フリースタイル50kg級準決勝
男子フリースタイル74kg級3位決定戦
男子フリースタイル74kg級決勝
男子フリースタイル125kg級3位決定戦
男子フリースタイル125kg級決勝
男子フリースタイル74kg級表彰式
女子フリースタイル53kg級3位決定戦
女子フリースタイル53kg級決勝
男子フリースタイル125kg級表彰式
女子フリースタイル53kg級表彰式
8月8日(土) 18:45 – 22:00 男子フリースタイル65kg級敗者復活戦
女子フリースタイル50kg級敗者復活戦
男子フリースタイル97kg級敗者復活戦
男子フリースタイル65kg級3位決定戦
男子フリースタイル65kg級決勝
男子フリースタイル97kg級3位決定戦
男子フリースタイル97kg級決勝
男子フリースタイル65kg級表彰式
女子フリースタイル50kg級3位決定戦
女子フリースタイル50kg級決勝
男子フリースタイル97kg級表彰式
女子フリースタイル50kg級表彰式

東京五輪-レスリング男子注目選手

レスリングと言えば女子選手に注目が集まりそうですが、男子もメダルを狙える選手がいるんですよ!

高橋侑希選手

高橋侑希選手

>> 【東京五輪】男子級レスリング57kg級 高橋侑希選手

57kg級の世界選手権では、1981年から36年ぶりの日本人優勝を果たすなど、輝かしい成績を収めている高橋選手。目指すはもちろん金メダル!

 

文田健一郎選手

【東京五輪】男子レスリング 文田健一郎選手

>> 【東京五輪】男子レスリング60kg級 文田健一郎選手

文田健一郎選手が「猫レスラー」と呼ばれる理由とは?日本勢で一番早く代表になった実力を持つ選手の強さの秘密に迫ります。

 

乙黒拓斗選手

【東京五輪】男子レスリング65kg級 乙黒拓斗選手

>> 【東京五輪】男子レスリング65kg級 乙黒拓斗選手

圧巻の肉体美を誇る乙黒拓斗(おとぐろたくと)選手は、山梨学院大学所属の21歳。小さい頃からレスリングに打ち込み、65kg級の世界ランキング1位を保持しています。

 

藤波勇飛選手

【東京五輪】男子レスリング74kg級 藤波勇飛選手

>> 【東京五輪】男子レスリング74kg級 藤波勇飛選手

はっきりとした顔立ちで優しく微笑む藤波勇飛(ふじなみゆうひ)選手は、2018年レスリングアジア競技大会で74kg級で銅メダルを獲得したメダリスト。

 

 

高谷惣亮選手

【東京五輪】男子レスリング86kg級 高谷惣亮選手

>> 【東京五輪】男子レスリング86kg級 高谷惣亮選手

「目からヒモのようなものが出て、タックルに入る軌道が見える」と話すレスリング86kg級の高谷惣亮(たかたにそうすけ)選手。

小学生の頃からレスリングを始めるも、高校時代は全国高校選抜大会・国体・インターハイと全て優勝し、2020年東京五輪には出場が決まっています。

 

東京五輪-女子レスリング注目選手

登坂絵莉選手

【東京五輪】女子レスリング48kg級 登坂絵莉選手

>> 【東京五輪】女子レスリング48kg級 登坂絵莉選手

学生の頃からたくさんの優勝を飾り、リオ五輪では金メダルを獲得するなど、数々の大会で無類の強さを誇ってきた女子レスリング48kg登坂絵莉(とうさかえり)選手。

 

須崎優衣選手

【東京五輪】女子レスリング50kg級 須崎優衣選手

>> 【東京五輪】女子レスリング50kg級 須崎優衣選手

愛らしいルックスで人気を博す女子レスリング50kg級2018年世界チャンピオンの須崎優衣(すさきゆい)選手。

幼少期より元レスリング競技者である父親の影響でレスリングに囲まれて育ち、小学3年では全国少年少女選手権でて優勝と早い時期から頭角を現しています。

 

向田真優選手

【東京五輪】女子レスリング55kg級 向田真優選手

>> 【東京五輪】女子レスリング55kg級 向田真優選手

2019年9月17日、世界選手権で五輪代表に内定が決まった女子レスリング55kg級向田真優(むかいだまゆ)選手。

現在、至学館大学に通う現役大学生です。

 

川井梨紗子選手

>> 【東京五輪】女子レスリング57kg級 川井梨紗子選手

姉妹でレスリング東京オリンピック代表の座を射止めた川井梨紗子選手。

前回のリオデジャネイロオリンピックでは金メダルを獲得するなど、東京オリンピックでも金メダルの期待がかかる選手の一人です。

 

川井友香子選手

【東京五輪】女子レスリング62kg級 川井友香子選手

>> 【東京五輪】女子レスリング62kg級 川井友香子選手

少しおっとりとして、ふっくらとした可愛らしい顔が印象的なレスリング62kg級の川井友香子(かわいゆかこ)選手。

可愛い顔をしてますが、レスリングに対する熱意は人一倍強いです。

 

土性沙羅選手

【東京五輪】女子レスリング69kg級 土性沙羅選手

>> 【東京五輪】女子レスリング69kg級 土性沙羅選手

かわいらしい見た目が特徴の土性沙羅(どしょうさら)選手は、リオデジャネイロオリンピックの女子レスリング69kg級の金メダリスト。

 

皆川博恵選手

【東京五輪】女子レスリング76kg級 皆川博恵選手

>> 【東京五輪】女子レスリング76kg級 皆川博恵選手

32歳で悲願の五輪代表を掴んだ皆川博恵(みながわひろえ)選手は、女子レスリング76kg級で活躍している選手です。

幾多の困難にぶつかりながらも、それを乗り越え努力を続けてきた苦労人。

 

伊調馨選手

女子レスリング 伊調馨選手

>> 女子レスリング 伊調馨選手

伊調馨選手は、レスリングのオリンピックで前人未踏の4連覇・公式試合189連勝・国民栄誉賞受賞など、数々の伝説を作ってきた偉大なレスリング選手です。

 

レスリング監督

栄和人 元監督

栄和人 元監督

>> 栄和人 元監督

栄和人(さかえかずひと)監督と言えば指導者のイメージが強いですが、ソウルオリンピックにも出場したレスリング選手です。

 

レスリングの歴史

レスリングの歴史はとても古く、紀元前3000年には既に競技として成立していたと言われています。

安全性の高い格闘競技として、古代オリンピックでも人気のある競技だったんです。

近代オリンピックでは1896年の第1回大会から採用され、ほとんどの大会で行われています。

1912年には国際競技団体が設立され、ルールや体重区分が整備されました。

 

一方、女子レスリングが始まったのは比較的新しく、1970年代のヨーロッパで始まり1985年のフランスで初めて国際大会が開かれます。

1987年からは世界選手権も開催され、オリンピックでは2004年のアテネ大会から正式種目となっています。

レスリングのルール

フリースタイル

攻防に全身を使うことができるのがフリースタイル。

18世紀頃にイングランドで発祥したレスリングの流派である「CACC(キャッチ・アズ・キャッチ・キャン)」に由来していると言われています。

レッグダイブと言われる下半身へのタックルを中心とした試合展開になることが多く、タックルから多くの技へとつながるのが特徴です。

素早いタックルで相手を転倒させ、全身を駆使した連続技で抑え込むというスピーディーな攻防が繰り広げられます。

オリンピックのフリースタイルは男女とも競技が行われますよ。

グレコローマン

腰から下を攻防に使ってはいけないのが、グレコローマンスタイルです。

下半身へのタックルなどの攻撃はもちろん、下半身を掴むなどの防御も禁止。

これは古代ギリシアや古代ローマで行われていた、打撃技と組技を組み合わせたパンクラチオンのルールに由来しています。

試合展開は、腕で相手を抱え上げてからの豪快な投げ技が中心。

大技が多くダイナミックな展開で、力比べの趣が強いのが特徴といえます。

オリンピックでグレコローマンスタイルが行われるのは、男子のみです。

東京オリンピックでのレスリング階級表

階級 男子 女子
フリースタイル 57kg級
65kg級
74kg級
86kg級
97kg級
125kg級
48kg級
53kg級
58kg級
63kg級
69kg級
75kg級
グレコローマン 59kg級
66kg級
75kg級
85kg級
98kg級
130kg級

試合の勝敗が決まる条件

フォール

相手の両肩を1秒以上マットに付けた場合、その瞬間に勝ちが決まります。

 

テクニカルフォール

ポイント差がフリースタイルでは10点差、グレコローマンでは8点差になった時点で試合終了。

 

1試合で警告3回

反則や消極的な戦いの時には警告(コーション)が出されます。

警告が1試合で3度あった場合は、警告失格となるんです。

 

時間切れになった場合は?

6分間の試合時間を終えても、フォール・テクニカルフォール・警告による決着がつかない場合にはポイントで勝敗が決まります。ポイントは技によって決まっており、1点・2点・4点・5点に分けられていますよ。

 

同点で終わったらどうなる?

試合終了時に同点の場合、次の基準で勝敗を決めます。
①ビッグポイント(点数の高い技)がより多い選手が勝ち

②警告が少ない選手が勝ち
③ラストポイントを取った選手が勝ち

ただし、両者とも同じ点数をとった展開が最後だった場合、その技を仕掛けた選手の勝ちです。

試合中に獲得するポイントについて

男女フリースタイル

1点

・相手を場外に出した場合、相手に警告1が与えられ、出した側に1ポイントが入ります。

・投げ技によって寝技による攻防(グラウンド)に持ち込んだが、相手の両肩をマットに90度以上近づけた状態(デンジャーポジション)に追い込めなかった場合(コレクトホールド)。

・攻撃側が反則をした場合(ただし反則が軽微な場合はブレークのみ、重大な場合は即座に反則負けになります)。

・チャレンジ(ビデオ判定要請)で審議の結果、判定が覆らなかった場合に相手に1点が入ります。

2点

・相手の背後に回り、両手・両膝の4点のうち3点をマットにつかせた場合(テイクダウン)

・相手に尻もちをつかせ、背中をマットに向けさせた場合(テイクダウン)

・投げ技によって寝技による攻防(グラウンド)に持ち込んだが、相手の両肩をマットに90度以上近づけた状態(デンジャーポジション)に追い込めなかった場合(コレクトホールド)

・グラウンドで相手をデンジャーポジションに追い込んだ場合

・腹這いの相手の肩を90度以上回転させた場合(ローリング)

4点

・相手が立っている状態(スタンド)からタックルや投げ技で相手を倒し、デンジャーポジションに追い込んだ場合

 

男子グレコローマン

1点

・相手を場外に出した場合(場外ポイント、相手に警告1が与えられます)

・投げ技によって寝技による攻防に持ち込んだが、相手の両肩をマットに90度以上近づけた状態(デンジャーポジション)に追い込めなかった場合(コレクトホールド)

2点

・相手の背後に回り、両手・両膝の4点のうち3点をマットにつかせた場合(テイクダウン)

・相手に尻もちをつかせ、背中をマットに向けさせた場合(テイクダウン)

・寝技による攻防(グラウンド)で相手の両肩をマットに90度以上近づけた状態(デンジャーポジション)に追い込んだ場合

・腹這いの相手の肩を90度以上回転させた場合(ローリング)

・攻撃側が反則をした場合(反則が軽微な場合はブレークのみ、重大な場合は即座に反則負けとなります)

・パーテールポジション(一方の選手がマット中央で四つばいになり、もう一方の選手がその背後から攻める構え)での再開時、2度目にフライング(審判の合図前に動く)をした場合

4点

・相手を投げて、一瞬でもデンジャーポジションに追い込んだ場合(スタンド・グラウンドどちらでもよい)

5点

・グラウンド状態からの大きな投げにより、一瞬でもデンジャーポジションに追い込んだ場合

 

チャレンジについて

セコンドはチャレンジと言って、1試合に1回、審判団にビデオ判定を要請することができます。

ただし、フォールに関するチャレンジは認められません。

また、選手がチャレンジを拒否することもできるんです(1試合に1回)。

チャレンジがあると、マットチェアマン(マット上の審判)がデンジャーポジション以外の場面で試合を止めます。

そして当該シーンを審判長、ジュリー(スーパーバイザー)、マットチェアマンの3名がビデオで確認し、正式に判断するんです。

チャレンジが認められた場合、得点が修正され、再度チャレンジ権が与えられます。

認められなかった場合は相手に1点が入り、その試合のチャレンジ権は消失するんです。

 

消極性について

消極的な戦いをした選手への対応はフリースタイルとグレコローマンで異なります。

フリースタイル

1回目は試合を止め口頭注意、2回目は30秒のアクティブタイムがとられます。

これは注意をされた選手はこの時間内にポイントを取らないと1点を失い、さらに警告1となる時間のこと。

3回目以降の注意はすべてアクティブタイムがとられます。

また、第1ピリオドの2分を経過しても両者に得点がない場合、審判団はどちらかの選手にアクティブタイムを与えなくてはいけません。

 

グレコローマン

1回目は試合を止めずに、明確な口頭注意。

2回目は試合を止め、消極的な選手にパシビティーを与え、相手はパーテールポジションもしくはスタンド状態からの再開を選択します。

3回目以降は試合を止めて消極的な選手にパシビティーを与え、その時点で相手に1点が入るんですよ。

さらに相手は2回目同様、パーテールポジションもしくはスタンド状態からの再開を選択します。

また、第2ピリオド1分30秒まで両者無得点だった場合は、どちらかに3回目の注意を与え、相手に1点を与えるんです。

コーション(警告)について

下記の行為にはコーションが科せられ、3度受けると警告失格になる。同時に、相手には1点、または2点が与えられる。

(1)反則行為。ただし、軽い反則はブレークのみ、重大な反則は即座に失格

(2)場外へ逃げた場合(場外逃避)

(3)男子フリースタイルにおいて、アクティブタイムの時間内にポイントを取れない時

(4)男子グレコローマンにおいて、下半身を使って相手の技を防御した時(攻撃側が脚を使った場合はブレークとなり、得点なし)

(5)パーテールポジションで試合が再開する時、フライングをした時(攻撃側、防御側にかかわらず=1回目は口頭注意)

引用:日本レスリング協会

反則行為

(1)パンチ、キック、首を絞める、噛みつく、頭突き、髪の毛をつかむ、皮膚をつねる、手の指をひねる等

(2)腕を90度以上に極める関節攻撃

その他、安全性を重視したルールとなっている。

引用:日本レスリング協会

 

レスリングの東京オリンピック代表が決定する選考基準

東京オリンピックでは1階級の出場選手が16人ととても少なく、所属国で1位になってもオリンピックに出場できるとは限りません。

まず、所属国が出場枠を獲得する必要があるんです。

所属国が出場枠を獲得する方法は2つあります。

  • 2019年9月の世界選手権で所属国の選手が各階級の5位以内(計6人)に入る。
  • 世界選手権で出場枠を獲得できなかった国は、各大陸予選や世界予選で残りのオリンピック出場枠を争います。

日本代表の決定についても、2019年の世界選手権で五輪出場枠を取れた場合と取れなかった場合で大きく異なります。

ちなみに、2019年世界選手権に出場した日本選手は各階級1名です。

 

世界選手権で代表枠をとれた場合(世界選手権で5位以内に入った場合)

・3位以内で五輪出場枠を獲得した場合、その選手の五輪代表入りが確定します。

・4、5位で五輪出場枠を獲得した場合、2019年全日本選手権でその選手が優勝すれば代表確定です。

・出場枠獲得選手(世界選手権で5位以内に入った選手)が全日本選手権で優勝できなければ、全日本優勝者と1発勝負のプレーオフを行います。

 

代表枠をとれなかった場合(世界選手権で5位以内に入らなかった場合)

・2019年全日本選手権優勝者を20年のアジア選手権・世界予選に派遣し、そこで出場枠を取れればその選手が代表確定です。

・けがなどで全日本優勝者以外が派遣され、出場枠を取った場合、後日全日本優勝者と出場枠獲得者がプレーオフを行います。

2020年東京オリンピックレスリングの見どころは?

大注目なのは女子フリースタイル。

2016年リオ大会では全6階級中4階級で金メダルを獲得、日本女子は選手層の厚さは世界一といわれており、東京オリンピックでも国内予選から大激闘が繰り広げられています。

代表の座を射止めた選手は、間違いなくメダル候補と言えるでしょう。

男子も注目度はやや劣るものの、日本男子フリースタイルはオリンピックの国別メダル獲得数がアメリカ・ロシアについで3位という強豪国なんです。

特に軽量級での活躍が目立ち、メダル獲得に期待大。

男子グレコローマンでは2019年世界選手権で優勝し、東京オリンピック代表枠を獲得した文田 健一郎選手にメダルの期待が高まっています。

 

試合終盤でも高得点の投げ技や、フォール勝ちなど大逆転がおこるのがレスリングの魅力。

試合の最後まで目が離せません。