柔道女子78kg超級の朝比奈沙羅(あさひなさら)選手は普通のアスリートとは異なり、我が道を行く異色の柔道家です。
柔道家として世界選手権で優勝するなどの輝かしい経歴を持つ一方で、医者になることを目指し医学の勉強も全力で取り組んでいます。
引退した選手ではなく、現役のアスリートが別の道も同時に進むというのは珍しいですよね。
人と違う道を進むのは並の苦労ではありませんが、それをやり続ける朝比奈選手とはどんな人物なのでしょうか。
この記事では朝比奈選手の柔道家としての実績や強さを紹介するのと同時に、医者を目指す理由についても迫っていきたいと思います。
目次
朝比奈沙羅選手のパーソナルデータ
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生年月日 | 1996/10/22 |
階級 | 78kg超級 |
出身地 | 東京都 |
得意技 | 払腰・支釣込腰 |
世界ランキング | 5位 |
身長 | 176cm |
体重 | 135kg |
所属 | パーク24 |
五輪代表歴 | なし |
選手HP | なし |
選手SNS(twitter・instagram) | official twitter |
朝比奈沙羅選手ってどんな人?
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小学2年生の時にアテネオリンピックで優勝した鈴木桂治選手に憧れて柔道を始めた朝比奈選手。
現在の豪快な柔道スタイルも鈴木選手を意識した柔道だからだそうです。
朝比奈選手は柔道家として頂点を目指す一面とは別に、医者を目指し医学部進学を決めたもう一つの顔を持っています。
ご両親ともにお医者さんの家庭で育った朝比奈選手は、オリンピックで金メダルを取ることと医者になることの2つの夢を追いかけてきました。
柔道家としてのこれまでの経験から、医学とスポーツは近いものだと身をもって実感し未来のアスリートに自身の経験を伝えていきたいという気持ちから医師になることへの気持ちをより強くします。
どちらの道も決して簡単なものではありませんが、朝比奈選手は勉強と柔道の両立を思ったより辛くないと感じているそう。
海外ではアスリートが医師に転身した事例もありますが国内では例がありません。
険しくても信じる道を進む朝比奈選手に注目ですね。
朝比奈沙羅選手の経歴
- 小学校2年生で柔道を始める。
- 中学2年生で全国中学校柔道大会優勝。
- 中学3年生で世界カデ選手権(17歳以下の世界大会)5試合オール一本勝ちで優勝。
- 渋谷教育学園渋谷高校進学後、高校3年生で出場した全日本ジュニアで個人、団体ともに優勝。
- 東海大学進学後3年生で全日本柔道選手権大会初優勝を飾るも、同年9月で東海大学柔道部を退部。
- 退部後、大学在学中では異例のパーク24(実業団)所属となり世界選手権オール一本勝ちで優勝。
- 2019年東海大学を卒業し世界選手権3位入賞を果たしている。
朝比奈沙羅選手の柔道スタイル
朝比奈選手の柔道は自身が大事にしている「漢気」という言葉を体現しています。
朝比奈選手は小さいころから「女の子だからといって逃げずに漢気をもって生きろ」と父親から教わって育ってきたそうです。
この言葉通り劣勢な状況や相手との実力が均衡している場面でも、得意の払腰で勇敢に攻め込み試合を切り開きます。
一度ペースを掴んだら朝比奈選手を止めることはできません。
恵まれた体格から繰り出される豪快な技で相手を次々と畳に沈めていきます。
朝比奈沙羅選手の得意技:払腰
朝比奈選手が得意とする払腰は、組み合ったときに相手を自分のほうに引き寄せて重心を前に崩してから足を払って一気に投げ飛ばす技。
男女問わず実戦でよく使われる技ですが、特に体の大きな重量級の選手に向いています。
組み合ってから一気に相手に近づくため、相手も投げやすい状態になってしまい恐怖心もありますが、朝比奈選手は相手を恐れず思いきりよく技をかけるので見ていて気持ちがいいですね。
朝比奈沙羅選手の得意技:支釣込足
朝比奈選手のもう一つの得意技である支釣込足(ささえつりこみあし)。
自然に組み合った状態から踏み込んだ足を軸にして、足手を180°回転させるように一気に投げる技です。
この技で決めることができなくても相手のバランスを大きく崩すことができるので、倒れた相手に寝技をしかけるなど連続して技をかける起点となる技なんですよ。
朝比奈沙羅選手の2020東京オリンピックへの期待
2020東京五輪代表にはライバル選手が内定し、一枠しかない代表権を逃してしまった朝比奈選手。
今後は医師への道を進むことが予想されますが、選手としてもう一度4年後の五輪を目指すことも可能なはずです。
どちらの道を選択しても努力を続ける朝比奈選手を今後も応援したいですね。
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